「次世代資産としての不動産」の考え方 ー第3回 不動産オーナーと管理会社の立ち位置について

【連載】「次世代資産としての不動産」の考え方

第3回 不動産オーナーと管理会社の立ち位置について

前回は「賃貸経営とは?」と題して、「F・M・O」3つのマネジメントについてお話をしました。

第3回目は、不動産オーナーと管理会社の立ち位置について、「管理」の捉え方を視点を変えてお話しします。

 

「管理」には4種類ある

賃貸経営で一般的にいう、主な管理業務には4種類あります。

1)「建物」の管理  ・・・(賃貸するため)建物・設備類の不具合や故障、損耗劣化を維持整備

(管理者: 管理会社またはオーナー)

2)「入居者」の管理 ・・・(入居契約継続のため)賃料を支払っている人への応対・クレーム受付等

(管理者: 管理会社またはオーナー)

3)「オーナー」の管理・・・大家さんへの対応

(管理会社のみ)

4)「お金」の管理  ・・・家賃徴収や督促、入出金の確認、納税、ローン返済、事業収支管理

(管理者: 管理会社とオーナー)

※但し、中でも一番重要な納税、ローン返済、事業収支の管理と責任は、オーナーさまの負担です。

 

ポイント1:管理会社は業務の一部のみを代行する 

管理会社というからには、管理業務のすべてを引き受けてくれる、というイメージですが、実際には、

理会社は、賃貸事業の管理業務の「一部」を代行しているだけ です。

事業収支の最終責任者はオーナー なのです。

忘れないでいただきたいことは、2つ。

◆管理会社の立場は、あくまでも「業務の代行者」であり、事業主体そのものではありません。

◆管理会社は、重要な収入(賃料)の「徴収」はするが、ローンや税金の「支出」には、原則として関わりません。

 

ポイント2:管理会社にとってはオーナーが顧客

わかりきっていることのようですが、

管理会社から見るとオーナーが顧客 です。

そして、管理会社としては、オーナーをアドバイスやコンサルティングを行う対象としての顧客というよりも、優良客(口出し・批判をしない)なのか、NG客(口うるさく敬遠されがち)なのか、という視点で、判断している(ことが多い)と思います。

 

オーナーが主体的に把握していることが大切

管理会社への業務委託自体は、決して悪いことではありませんが、管理会社に預けっ放しで、リアルタイムに管理の内容を把握していないことは、今後「リスク」につながります。

特に、賃貸借の入居者については、勤務状況、家族関係、健康状況、営業状況、連帯保証人の状況等を定期的に把握しておかないと、思いがけないトラブルが発生する可能性が高いので、積極的に情報を収集する心構えが必要です。

 

 

 

次回は「第4回 これからの動向」についてお話しします。

 

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投稿者プロフィール

菅野 武
菅野 武一級建築士
栃木県を起点に、北関東から福島県まで、建物調査診断や各種施設の法令点検・維持管理を通じて、既存建物の活用や保守・運用の提案と管理業務を行っています。業務でのご相談もお気軽にどうぞ。

一級建築士・既存住宅状況調査技術者・JSHI公認ホームインスペクター・建築物石綿含有建材調査者・古民家鑑定士・雨漏り診断士・建築物環境衛生管理技術者・耐震診断技術者・FLAT35適合証明技術者・日本不動産仲裁機構ADRセンター調停人

とちぎ住宅診断サービス/有限会社レーベンデザイン代表
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