事業用賃貸物件の防犯対策について

先日、「賃貸物件の防犯対策」セミナーに参加してきました。

特に、女性の入居者や、物件のオーナー・管理会社の方にとって、安全、安心なくらしを守るために役立つ、防犯上のヒントがたくさんありました。

空き巣、強盗、殺人など耳を覆いたくなるような犯罪は、遠い世界ではなく、とても身近なところで発生しています。賃貸アパート、分譲マンション、戸建住宅、ビル、どれをとっても、犯罪が発生しないように、防犯に心を配ることは、ひとの命を守ることにつながるので、とても大切です。

さっそく、賃貸物件を中心とした防犯対策について、まとめてみましょう。

 

まずは、防犯のポイントをチェック!

1.ベランダへの侵入を防ぐ

※電柱や雨樋が、各室のベランダ近くにありませんか?

設計企画の段階から、雨樋電柱ベランダのそばに配置されていないかどうか、チェックをしてください。もし配置されていたら、移動を考えるようにお願いします。

※ゴミ置き場の屋根やフェンスも要注意

犯罪防止のために、電柱や雨樋、ゴミ置き場の屋根フェンス(隣家のものも含めて)など、ベランダへ侵入する際に足掛かりになるものを置いたり、設置したりすることはやめましょう。

※設計時のチェックが大切

敷地の周囲に、既存で動かせないものがある場合は、設計の段階で、ベランダの配置に注意を払いましょう。

 

2.隣接の建物との間には、適切な距離を置く

あまりにも建物の間の距離が近すぎる場合、泥棒が、向かいのアパートの共用廊下から、ジャンプしてベランダに侵入するようなケースもあります。

 

3.隣接地に「空き家」がないかどうかチェック

隣が空き家の場合、人目がないので、周囲から気づかれにくく、泥棒が侵入しやすくなってしまいます。空き家の側に、ベランダなど侵入口を配置するときには、細心の注意が必要です。

 

4.自動販売機

入居者やご近所の方の利便性を考えて、自販機を敷地内に設置している物件をよく見かけます。ただし、これには留意が必要です。

不特定多数の人が、しばらく自販機の前に佇んでいても、疑いを持たれることはあまりないでしょう。これは犯罪者にとって好都合です。この特性を利用して、中には、付近を物色したりしている場合があります

公園のベンチなども、同様の理由から、要注意です。

それでは、具体的な対策を整理してみましょう。

 

具体的な防犯対策

1.ベランダの手すり壁は、ベランダ内部が見通せるように

ベランダ内部が簡単に見通せると、泥棒は見つかる可能性が高くなるので、嫌がります。プライバシーとのバランスもありますが、ベランダの手すりは、開口なしの全面壁タイプより、ベランダ内が見える格子タイプの方が、防犯上よいケースがあります。もよくなって、床の水苔等も発生しにくくなるのではないでしょうか。

 

2.防犯カメラ

※目立つようにつける

カメラには、監視カメラ防犯カメラがあります。

監視カメラは目立たない方がよいですが、防犯カメラは抑止効果が重要なので、目立つように、また威圧するように設置するのが正解です。

※センサーライトをセットで設置する

防犯カメラを付けるときは、一緒にセンサーライトを設置することが効果的です。センサーライトの照射する先に向けて、レンズの向きを調整してください。

カメラは、高画質のものでなくてOKです。白黒の安いカメラで十分だと思います。

 

3.鍵・セキュリティキー

玄関ドアはもちろん、窓についても、防犯セキュリティキーや二重ロックなど、さまざまな種類のものが出ています。最新の防犯性の高いものをご検討してみるとよいと思います。

 

4.防犯ブザー・アラーム

入居者があとから設置することは億劫で敬遠されがちですが、建物の建築時に標準で、またはオーナーが後付けで、防犯ブザーや防犯アラームを設置しておくことは、犯罪の抑止にとても有効です。

 

入居者の身を守ることが、オーナーのためになる

入居者の身に何か起こると、解約・退去や、入居者が集まらなくなるケースもあります。

入居者の身の安全が、なにより一番重要です。そして、それを守るための対策を取ることが、結果的に、オーナーや管理会社にとっても有利なこととなるはずです。

入居者にとっても、ここまでのチェックポイントや防犯対策は、物件選びの際の最優先事項のひとつです。オーナーが心がけていることは、物件の内覧をするときに、入居者に必ず伝わります。

次のグラフは、公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会・公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会 2017年「不動産の日アンケート」の「住宅を借りる際のポイントは何ですか。」の調査結果です。セキュリティシステムの完備が7番目に来ています。

公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会・公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会 2017年「不動産の日アンケート」調査結果から抜粋

 

防犯優良賃貸住宅認定の制度

‘防犯優良’賃貸住宅について

自治体によっては、防犯対策をしている賃貸住宅について、基準に合っている場合、防犯優良賃貸住宅認定をしています。認定団体や認定名称、基準等はいくつかあって統一されていませんが、今後、防犯に対する意識の高い物件が、入居者獲得の際に、より注目され、ますます有利になることを期待します。そのことが、防犯優良物件の増加につながることと思います。

参考に、セキュリティ・アパートについての福岡県の記事です。

防犯性高い賃貸住宅 「セキュリティ・アパート」全国最多 県内認定200件

性犯罪や窃盗など住宅への侵入犯罪を防ぐ基準を満たす防犯性が高い賃貸集合住宅「セキュリティ・アパート」の県内での認定が25日、北九州市若松区高須南の物件で200件に達した。県警によると、同様の認定制度を有する都道府県では全国最多という。

2018年08月26日付 西日本新聞電子版より引用

 

認定団体の紹介

 

各都道府県の事件事故発生状況

自治体によっては、犯罪や交通事故の発生状況をマップ上で確認できる各サイトがあります。

ぼうはん日本 全国読売防犯協力会のサイト

栃木県警のサイトはこちら

 

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